Warning: unlink(/home/adh/kimono-yuiitsu.com/public_html/site/wp-content/plugins/wp-scss/cache/home.css): No such file or directory in /home/adh/kimono-yuiitsu.com/public_html/site/wp-content/plugins/wp-scss/class/class-wp-scss.php on line 123
絹の着物はなぜ縮む?縮みのメカニズムと正しい対処法 - 着物丸洗い・修繕のことなら「ゆいいつ」|株式会社きものブレイン
2025.09.29

絹の着物はなぜ縮む?縮みのメカニズムと正しい対処法

#着物の基礎知識#お手入れ豆知識

1. はじめに|「着物は縮む」は本当なのか?

「久しぶりに着たら、着丈が短くなっていた」
「昔より裄(ゆき)が合わなくなった気がする」
こうした声は、決して珍しくありません。

特に絹の着物は「縮む」と言われがちですが、それは素材そのものの性質による自然な現象でもあります。
また、「クリーニングに出したら縮んだ」という印象を持たれることもありますが、実際にはプロの処理で大きく縮むことは少ないのが事実です。

この記事では、絹の着物がなぜ縮むのか、どんな対策ができるのかを詳しく解説します。

2. 絹という素材の性質

2-1. 天然繊維・絹の構造とは

絹(正絹)は、蚕の繭から取れる天然のたんぱく質繊維で、繊細でしなやかな風合いが魅力です。
しかしその一方で、水分や湿気、熱に非常に敏感な素材でもあります。

絹繊維は、湿気を吸うと膨らみ、乾くと縮むという性質を持ちます。
これが**「縮む」という現象の根本原因**です。

2-2. 湿気と水分が与える影響

湿気や水分を含んだ絹の繊維は、微妙に縮む傾向があります。
それが蓄積されると、着丈や裄、袖丈などが短くなったと感じることに繋がります

つまり、着物を一度でも着用すれば、汗や空気中の湿気により、微細な縮みは避けられないともいえるのです。

3. 縮みやすい状況とは?

3-1. 着用による縮みの発生

着物を着ている間は、常に体温・汗・湿気に晒されています。
特に長時間の着用や、湿度の高い季節には、絹が汗を吸収し、その後乾く過程で数ミリ~数センチ程度の縮みが起こることもあります

3-2. 生地や織りによる差

すべての絹が同じように縮むわけではありません。

  • 縮みやすい:絽(ろ)、紗(しゃ)、薄物、縮緬(ちりめん)
  • 比較的縮みにくい:綸子(りんず)、羽二重(はぶたえ)などの平織

また、防縮加工がされていない反物から仕立てた着物は、縮むリスクが高いです。

4. クリーニングで縮む可能性はあるのか?

4-1. ドライクリーニングと水溶性汚れ

プロの着物クリーニングは主に「ドライクリーニング」が採用されています。
これは油性の汚れを落とす方法で、水を使わないため、生地が縮むリスクは非常に少ないといえます。

4-2. しみ抜き・汗抜き加工による影響

一方で、汗抜き加工やしみ抜きといった処理では、水分や特殊溶剤を使用する場合があります
その際、縮みやすい素材・構造の着物には、微妙な縮みが生じる可能性もゼロではありません

とはいえ、熟練の職人による処理では、こうした縮みを最小限に抑える工夫が施されているため、安心して依頼できます。

4-3. 縮みのリスクと限界への理解

重要なのは、「クリーニングで絶対に縮まない」とは言い切れないこと。
しかし、信頼できる専門業者に任せれば、日常着用や自宅保管による自然な変化よりも縮みは少ないといえます。

5. 縮みを防ぐためにできること

5-1. 着用後の陰干し・湿気対策

着用後はすぐに畳まず、半日〜1日陰干しして湿気を飛ばすのが基本です。
湿ったまましまうと、縮みやカビ、変色の原因になります。

5-2. 保管環境を見直す

押し入れの奥や密閉容器では湿気がこもりやすく、縮みの要因となる場合があります

  • 桐たんすや通気性の良いケースを使う
  • 除湿剤を適切に活用(交換も忘れずに)
  • 年に1~2回の虫干しで湿気対策

5-3. 定期的な専門メンテナンス

汗抜き加工や丸洗いを、少なくとも年に一度はプロに依頼することで、
縮みだけでなく、黄ばみやカビも防ぐことができます。

6. 縮んでしまったときの対応

万が一、着物が縮んでしまっても、諦める必要はありません。

  • 洗い張り:反物状態に戻し、新たに仕立て直す
  • 寸法直し:縫い代に余裕があれば一部を延ばせる
  • 部分補修:袖丈や裄など、部分的な調整も可能

ただし、完全に元通りにはならないこともあるため、早期対応がカギです。

7. まとめ|縮みやすいことを理解し、正しく付き合う

絹の着物は確かに「縮む可能性を持つ繊細な衣類」です。
一度着用すれば、ごくわずかな縮みは避けられませんし、湿気や水分の扱い方で変化も起きます。

とはいえ、適切なケアを行い、信頼できる専門クリーニングに任せることで、
縮みを最小限に抑え、長く美しい状態を保つことは十分可能です。

大切なのは、「縮むから着物は扱いにくい」と考えるのではなく、
素材の性質を理解して、丁寧に向き合うこと。

それが、着物と心地よく付き合っていく最大のポイントです。

関連記事